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投稿日: 2024年8月27日

【パチサミ公式コラム】新たな遊技性「ボーナストリガー」登場!

2024年8月23日(金)に警察庁より技術上の規格解釈基準、いわゆる解釈基準についての新たな通知が発出されました。これによりAT機とノーマルタイプの中間地点となる新たな遊技性を目指した「ボーナストリガー」搭載機(Bonus Trigger 略称:BT)が実現の運びとなります。

本記事では「ボーナストリガー」導入の経緯や、その内容についてお伝えします。

「ボーナストリガー」導入の経緯

AT機については、6.5号機から2022年の11月に導入したスマスロを通じて大変好調であり、多くのユーザーやホールの皆さまに喜んでいただけています。その中でも、特にスマスロのAT機についてはシェアも順調に伸び、2024年7月末時点で市場遊技機の約40%の約55万台が設置されています。

一方、いわゆるノーマルタイプに関しては、市場に約40万台が設置されているものの、その遊技機の構成は極めて画一的となっています。ノーマルタイプはAT機と比較して遊技性が極めて限定的であり、更には、多様な遊技機開発が難しい状況にあるという課題もあります。

現在の市場は多様で複雑な遊技性を持ったAT機と、極めてシンプルな遊技性ではあるが、AT機と比較して出玉性能がかなり低いノーマルタイプに二極化した状態であり、その状況は既存ユーザーの選択肢を狭めるだけではなく、ユーザーの離脱の助長や、新規ユーザー獲得の足かせになっているのではと考えています。


そこで日工組・日電協は、新たなタイプの遊技性の創出を目指し、ボーナスに着目して警察庁に要望を続けてきました。その結果、このたび解釈基準の変更により今までにない新たな機能を実現することが可能となりました。

今回の新機能を搭載した新たなタイプの遊技性「ボーナストリガー」によって、射幸性に頼らないシンプルで遊びやすい遊技性を持ち、市場における二極化した状態の中間地点となるところを目指すことで、現在よりも多種多様で、ユーザーに幅広い選択肢を与えられるパチスロ市場を創っていきたいと考えています。


補足1:6号機遊技機規則と解釈基準の位置づけ

2018年に遊技機規則が改正され6号機となったパチスロは、依存問題対策に対応するために出玉率やボーナス払い出し枚数が制限されました。

出玉率ボーナスの
払い出し枚数
6号機
遊技機規則
400G33%~220%最大300枚の
払い出し
1600G40%~150%
6000G50%~126%
17500G60%~115%

▲6号機遊技機規則における出玉率とボーナスの払い出し枚数


特に6号機のボーナス払い出し枚数は「最大300枚の払い出し」となり、ノーマルタイプはAT機と比較して出玉性能が低く遊技性も極めて限定的となっています。

ボーナストリガー導入に至る契機となったのは、新たな解釈基準の通知によるものです。その基となる風営法施行規則や遊技機規則は改正されておらず、今回のボーナストリガー導入は6号機としての遊技機規則を遵守したものとなります。

以下が遊技機に関する法律や解釈基準に関する流れとなります。


つまりボーナストリガーは6号機であり、前述した出玉率やボーナス払い出し枚数に変更はありません。

ノーマルタイプとボーナストリガー(BT)機の違い

従来のノーマルタイプとボーナストリガーを搭載した遊技機の違いは、以下のようになります。

従来のノーマルタイプ

従来のノーマルタイプでは、遊技者が遊技枚数(3枚掛け、2枚掛けなど)を選択できます。そして、遊技枚数によってボーナス当せん確率などの性能が設定されています。

【例】


このように通常遊技では常に遊技枚数を選択できる状態にあります。

ボーナストリガー機

ボーナストリガーを実現した今回の解釈基準変更内容は以下のとおりです。
※遊技枚数(3枚掛け、2枚掛けなど)は、遊技機規則上は「規定数」と呼称されています。

規定数固定機能
ボーナス終了後および初期化時の通常遊技は、複数ある規定数のうちいずれか1つに固定できる。どの規定数に固定するかは、ボーナスによって定めることができる。
※ただし、本機能を搭載する場合は、指示機能とRTは搭載することはできない。


仮に前述したノーマルタイプの例に「規定数固定機能」を搭載すると、ボーナス終了後に規定数が3枚または2枚のどちらかに固定されます。

その結果、ボーナスによってその後の通常遊技で遊技できる遊技枚数(規定数)が1つのみとなるため、ボーナス終了後に性能が変わります。

【例】
下記の例では、3枚掛けに固定された場合は2枚掛けが無効、2枚掛けに固定された場合は3枚掛けが無効になっています。


ボーナス終了時の通常遊技では、遊技枚数は1種類に固定されます。どちらの状態(遊技枚数)になるかは、当せんしたボーナスによって決まります。



ボーナストリガーによって実現される仕様例

ここまでに挙げた例は、あくまでボーナストリガーの仕組みを分かりやすくしたものです。以下にボーナストリガーによって実現される仕様例をご紹介します。

【例】


通常遊技の3枚掛けの性能(ボーナス当せん確率など)に対して、2枚掛けの性能を高く設計した遊技機において、以下の規定数固定条件を設定します。

・BBの当せんによって、ボーナス終了後は2枚掛けに固定
・RBの当せんによって、ボーナス終了後は3枚掛けに固定

これにより「BB当せんの終了後はボーナス高確率遊技」、「RB当せんの終了後は通常遊技」といった遊技性が実現できます。

ボーナストリガー導入にあたって

今回の解釈基準の変更によって実現されることとなったボーナストリガーは、新たな遊技性の創出を目的としたものです。新規プレイヤーなどに親和性の高いシンプルな遊技性を持ちつつ、より幅広いパチスロの開発を可能として、業界の活性化につなげていくことを趣旨としています。

ボーナストリガーを搭載した遊技機の設置開始時期につきましては、今後の状況を見ながら発表いたします。

補足2:Q&A

Q. ボーナスの払い出し枚数が増えたの?

A. ボーナスの払い出し枚数は変わりません。6号機の遊技機規則の範囲内となります。

Q.ボーナストリガーは何が変わったの?

A. ボーナスを契機に現在の遊技枚数と異なる遊技枚数に固定され、その遊技枚数ごとに定められたボーナス確率に切り替わります。

Q.有利区間はあるの?

ボーナストリガーはリアルボーナスに関する規定なので、有利区間は関係ありません。

Q.それぞれのボーナス確率に設定差はあるの?

遊技枚数やボーナスの種類ごとに、その当せん確率に設定差が設けられることに問題はありません。

Q.遊技枚数が切り替わると、その遊技枚数でしか遊技できないの?

その遊技枚数で固定された遊技となり、他の遊技枚数では遊技できません。例えば、3枚掛け固定の状態で、2枚掛けや1枚掛けでは遊技できません。

Q.現在の遊技枚数は表示されるの?

遊技機側が「現在が何枚掛けの遊技状態か」を表示しており、メダルを投入した際に「1BET/2BET/3BET」と表示されることがその代わりとなります。

追加情報:「6.6号機」導入に関して

2024年4月より6.6号機の型式試験申請が可能となりました。6.6号機は、従来の6.5号機における有利区間ゲーム数が4,000Gから6,000Gに引き上げられております。

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