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投稿日: 2022年7月19日

【パチサミ公式コラム】遂に情報公開! スマートパチスロ(スマスロ)って何?

「スマートパチスロ(略称:スマスロ)」をこのコラムをご覧のパチスロファンの方々はご存知でしょうか?  2022年11月以降にホール導入予定のスマスロですが、メダルを使用しない「メダルレス機だ」と認識されている方も多いと思います。

物理的なメダルの使用がなくなるのはそのとおりですが、スマスロの仕組みやメリットは、それだけではありません。このコラムではパチスロファンの方々にスマスロを知っていただくために、第一報としてさまざまな情報をお伝えします。

今回は、『スマスロの定義・内規・外見など』について解説します。


スマスロとは? スマスロの定義

スマスロロゴ
▲スマートパチスロ(スマスロ)のロゴ

現状の回胴式遊技機と同じ遊技機の種類に属し、回転させたリールを止めることにより遊技を行うパチスロのことを指します。

物理的なメダルを使用する従来機(以下「従来機」という。)とは異なり、遊技メダル数表示装置を備えており、電子的なメダルを使用して遊技をするため、遊技者が直接メダルに触れることなく遊技ができます。さらに出玉情報等を遊技機情報センター(後述)に送信する機能を有していることが挙げられます。

また従来機のようなメダル貸出機は不要となり、専用ユニット(後述)との接続が必要となります。


スマスロ投入口
▲メダル投入口はなくなり、所持メダルが電子表示される
▲各メーカーごとに見た目が変わる

上記のとおり、物質的なメダルを使用しなくなるため、ホッパーやメダルセレクターなどこれまで必要だった部品がいくつか削減されています。(※画像は開発中のイメージです)

スマスロホッパー
▲メダルホッパーも不要となります

これらの要件を満たした回胴式遊技機の6号機パチスロを「スマスロ(スマートパチスロ)」と呼びます。


スマスロが生まれた経緯

スマスロはギャンブル等依存症対策強化の一環(出玉情報等を容易に確認できる遊技機の開発・導入)として、2018年2月の規則改正により開発が可能となりました。射幸性が過度に高まることを防止し、遊技に興する金額・時間・回数の適正化を目的としています。

スマスロの要件
出玉情報等を一元的に確認できる「遊技機情報センター」に接続する
正確に出玉を把握するために、物理的な遊技メダル等を使用せず、
遊技メダル等の数を電磁的に記録する

スマスロ専用の内規(自主規制)

スマスロは機械的な仕組みが変わるだけではありません。それが運用されるにあたっての内規(自主規制)が、従来機から変更されています。ここでは従来機(6.4号機まで)、2022年6月にホール導入が開始された6.5号機、スマスロの3つを比較してご紹介します。

内規項目6.4号機まで6.5号機
メダル機スマスロ
有利区間上限枚数
(2,400枚)
最大獲得
2,400枚
差枚方式で
2,400枚
有利区間ランプ6.3号機まで:AT開始から点灯必須
(以降、区間終了まで継続表示)
6.4号機:区間内の点灯/消灯は任意
区間内の点灯/消灯は任意
有利区間ゲーム数
上限
1,500~3,000G4,000G無制限
コンプリート機能
搭載
なし搭載
遊技機情報センター
での情報確認
なし確認不可確認可


6.5号機の有利区間・差枚・コンプリート機能に関しては、パチスロサミット公式コラム第1回「有利区間4000G・差枚2400枚・新機能コンプリート機能。パチスロ6.5号機のポテンシャルを解説」をご覧ください。

以上に挙げたスマスロの大きな特徴としては、「有利区間ゲーム数が無制限」「遊技機情報センターでの情報確認が可能」があります。ここからはその2点を解説したいと思います。


有利区間ゲーム数無制限について

今まで一定のゲーム数で定められていた有利区間ゲーム数上限(従来機1,500G~4,000G)が無制限になります。これにより有利区間獲得枚数が上限に到達するまで、1つの有利区間を継続させることも可能になります。

これまで枚数上限ではなくゲーム数上限で有利区間が終了することもありましたが、スマスロではそういった制限がなくなります。

これにより従来機で感じられたストレスも軽減され、ゲーム数上限に縛られない奥深いゲーム性や、幅広いスペックの設計が可能になっていきます。

遊技機情報センターについて

スマスロでは遊技機の出玉情報等が、主に日本電動式遊技機工業協同組合(日電協:パチスロメーカーの組合)の管理する遊技機情報センターに送信されます。

ここで得られた情報は、

  • 射幸性が過度に高まることの防止
  • 遊技機に対する不正防止対策

などに使用され、遊技機情報センターにて管理規定を設けて厳正に管理されます。データの内容や流れに関しては、この後でまたご説明します。


スマスロの外見

従来機とスマスロの外見上の大きな違いは、主に以下のとおりになります。

「専用ユニット」と「遊技メダル数表示装置」などの追加

スマスロ見た目

専用ユニットについて

スマスロユニット
▲メダルサンドよりもスリムな専用ユニット
スマスロ遊び方
▲専用ユニットには貸出ボタン等を搭載

現金による電子的な遊技メダル貸出や、ICカードを利用した貯玉・再プレイができます。遊技を止める際にはスマスロで獲得したメダルを専用ユニットにデータ転送し、現金や獲得メダルのデータが記録されたICカードを取り出します。なお、今まではメダル貸出機と遊技機は独立していましたが、スマスロと専用ユニットはケーブルで接続されています。(※画像は開発中のイメージです)

従来機のメダル貸出機は主に台の右側に設置されていますが、スマスロの専用ユニットは左側に設置されるケースもあります。また、物理的なメダル貸出の必要がなくなったため、かなりスリムな見た目な専用ユニットも登場予定です。(※既存の台間スペースへの設置などに対応するため、他サイズの専用ユニットも用意されています。)

遊技メダル数表示装置について

メダルレス
▲通常投入口部分にある遊技メダル数表示装置

遊技メダル数表示装置に保存されている保持メダル数が表示されます。現行機のクレジット表示に下皿やドル箱にあるメダルが合算されたイメージです。計数ボタンを押すと(短押しで1枚、長押しで50枚ずつ)、遊技メダル数表示装置に保存されているメダルが、専用ユニットにデータ転送されます。(※デザインはメーカーや機種によって異なります。)


「物理的メダル」「メダル投入口」「セレクター」「ホッパー」などの削減

物質的なメダルを使用しないことで、上記部品等の搭載が不要となります。それに伴ってホールではドル箱なども不要となっていきます。(※スマスロコーナーにおいて)

下皿について

スマスロ下皿
▲下皿は存在しますが、これまでと形状が異なります

物理的なメダルが不要になるので、下皿も不要とはなります。ですが、ちょっとした物置としてスマスロでも形状を変えて存在し、この形状はメーカーや機種によって異なります。


スマスロによるメリット

ゲーム性の向上有利区間ゲーム数上限の撤廃により、ゲーム性の幅が広がります。
遊技性の向上メダル投入や移し替えの無い遊技の効率化が可能になります。
また、内規変更による遊技機の品質向上が見込まれます。
不正撲滅メダルに関する遊技機へのゴト行為やメダル持ち込みが撲滅され、
安心できる遊技や適正な還元が実現できます。
遊技環境の向上メダルの接触音が無くなることで音量問題の改善につながります。
また、獲得メダル数を正確に把握できます。
感染症対策メダルとの接触が無くなるため、感染症に対するリスクを低減できます。
依存症対策出玉情報等が遊技機情報センターにより管理され、
ギャンブル等依存症の対策となります。

▲ユーザーにとってのスマスロメリット例

また、ホールやパチンコ業界にとっても

  • 遊技機の部品や重量の削減、メダル循環システム等による電力消費の削減につながる「省エネルギー」
  • メダルの洗浄や持ち運びが無くなる人的負担の軽減、設備スペースの削減による坪効率の改善などの「コスト削減」

といったメリットが挙げられます。


遊技機情報センターについて

▲スマスロ情報送信の流れ

前述しましたがスマスロでは遊技機の出玉情報等が「遊技機情報センター」に送信されます。

スマスロに接続された専用ユニットから管理コンピューター(ホールコンピューターとは別のもの)を介してカード会社センターに送信されます。そしてカード会社から出玉情報等が遊技機情報センターに送信されます。

遊技機情報センターに送信されたデータは、ギャンブル等依存症対策やゴト行為の撲滅のために使用します。なお出玉情報等は管理規定を設けた上で主に日電協により厳重に管理されます。

送信・管理される情報について

スマスロによってデータ収集され、遊技機情報管理センターに送信される情報は、主に機種が特定できる情報、出玉情報、不正やエラー等の情報になり、売上情報や設定情報などは収集されません。また、当たり前ではありますが、遊技者の情報は収集されません。収集される出玉情報の詳細は下記のとおりです。

収集出玉情報集計単位
総投入枚数1営業日
総払出枚数
最大獲得枚数
(MY)
役物総払出枚数
連続役物総払出枚数
役物比率総累計
連続役物比率
有利区間比率
指示込役物比率
役物等状態比率
遊技回数1営業日

▲出玉情報の詳細内容

ホール営業に関する専門用語でファンの方々には馴染みがないとものが多いと思われますが、差枚数・ボーナス・有利区間などの情報が含まれています。


スマスロの導入開始時期

スマスロは2022年11月にホール導入予定です。(同年7月現在)

以上、今回はスマスロの定義・内規・外見、そして導入のメリットやデータ送信についてご説明しましたが、スマスロに関する新着情報は当コラムおよび下記のスマスロ特設サイトにて随時更新していきます。

スマスロ特設サイトオープン

▲2022年7月19日オープン

2022年7月19日(火)にスマスロ特設サイトがオープンしました。スマスロの特徴や変化部分をビジュアルで細かく確認できたり、気になるQ&Aも掲載されています。ぜひ、スマスロ特設サイトも御覧ください。

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